返金を要求したいのですが、断られました。訴えて、お金を取り戻すことは出来ますか?
移民手続きを移民弁護士や、移民コンサルタントにお願いするのは、知らない土地で、知らないことをやってもらおうと思って、大金を払うんですよね。しかし、移民に関することというのは、特にカナダでは毎日、呼吸をするように法律が変わると言われるくらい、コロコロと何かが変わるし、全てを知ることは無理があります。
だからなのでしょうが、移民専門家のお客様というのは、実際、土地勘のない人、「移民」なので、その国のことをあまりよく知らない人がお客さまになるわけですね。
私がいつもブログに書くし、言っていることなのですが、「知らないということはこわい」ということです。
だから私も、移民のことがよくわからなかったので、カナダに来た当初は移民弁護士Cにお願いしようと、$3000を払いました。しかし、私が移民申請書類を出さないといけない時、彼は1か月の旅行に行ってしまったのです。しかも、「あなたは移民申請する資格がありません。」と言い残して。
実際、$3000は取り返せませんでした。
このような被害に遭わないようにすることがベストなのですが、気を付けると同時に、私がこの時にやったこと、その弁護士Cの開き直った態度、どうするべきなのかというのを書いていきます。ちなみに、この弁護士C、まだ現役でウィニペグで移民弁護士として働いていますので、気を付けて下さい。
Contents
おかしいなと思ったら、必ず、財布を開く前に聞く
弁護士やコンサルタントの報酬というのは、ほとんどが、以下のようにチャージされると思います。
- 手付金
- プロセスの中の1ステップ(例えば、パスポート請求、健康診断を受診してくださいなどのお知らせが届いたら)
- 成功報酬
手付金を払う前
何かを質問した時に、担当者からの連絡が12時間以内(土日除く)に来ない場合、他を探した方が賢明です。もしかしたら、単に忙しいのかもしれませんが、忙しいなら仕方が無いので、他を探した方がいいし、自分が移民申請の段階になって、何か聞いてもすぐ返事をもらえないと、本当にストレスが溜まるからです。
プロセスの中の1ステップ
いつお金を払うのかということをあやふやではなく、きちんと覚えておくことは重要です。これを、決められたステップの時ではなく、それより少し前に「もうそろそろ、パスポート請求があるはずなので、支払っておいてください」などと、要求された場合は、キチンとNoと言えるように頭の中に入れておきましょう。決まりを守れないのは、その後のプロセスが不安になります。
実際にあった、私の経験談
私は、2013年1月にウィニペグに来て、4月11日から働き出しました。
当初の法律では、就労後6か月後に移民申請が出来たので、私は10月11日に移民申請をする為に全て準備をしていました。旦那さんは当時英語が話せなかったため、全てが私次第であることにすごくストレスを感じ、移民弁護士Cにお願いすることにしました。
10月5日、もうすぐ、移民申請の日程が近づいているのに、私の書類があまり準備されていませんでした。私は、その移民弁護士Cに言いました。
「私は、10月11日に移民申請することが可能になります。時間を無駄にしたくないので、10月11日に申請できるなら、11日に書類を送ります。11日を目指して、準備を進めてください。」
すると、彼から10月9日に返事が返ってきました。
「あなたは、2005年にバンクーバーに居たので、移民申請する資格がありません。1年待たなければいけません。私は、1か月旅行に行ってきますので、帰ってきたらそのことについてお話ししましょう。See you.」
これはダメだ・・・と思った私は、そのメールを受け取ってすぐ、徹夜で書類を準備しました。
これが必要、あれが必要、と、結局自分の書類を用意するのは自分で、書類を弁護士Cに送った時に自分のフォルダにも保存していたので、助かりましたが、半分くらいは何も準備できていなかったので、丸1日かかりました。
そして、10月11日になった時点で自分で申請し、自分で申請した旨を、弁護士Cにメールで伝えました。
弁護士㏄は、旅行に行ってしまったからなのか、その後連絡が来なかったですが、私は何もしてくれなかったことにとても腹が立ったので、弁護士Cが旅行から帰ってきたかなと思う1か月後くらいに、メールで返金を求めました。そしたら、弁護士を頼んでいたのに、自分で申請をするという違反をしたのはあなたなんだから、違反金として残りの成功報酬1000ドル払えと言われました。
裁判所に行った
どうしたらいいのかわからなかったので、とりあえずService Canadaに行きました。
すると、そこで、裁判所に行くように勧められました。
もう、弁護士に騙されたから、じゃぁ他の弁護士・・・とは考えられなかったんです。さらにお金がかかってしまうという問題もありますが、何もわからないからって、また騙されるのでは?と思ってしまって。
裁判所では、Affidavit(宣誓供述書)という5枚のフォームをくれました。ヒアリングの日程を予約しますので、これを記入して、またここに持ってきてくださいと言われ、後日、全て記入して持って行きました。
英語自体、専門用語が多すぎてかなり難しくて、その5枚のフォームを書き上げるのに凄く苦労しましたが、ヒアリングの日程を予約して、その移民弁護士Cを訴えることに!弁護士Cは、裁判所から参加することを強制されますので、断ることは出来ないそうです。
ヒアリングに行ってきました
前日に、相手のAffidavitを、確認するようにと裁判所から渡されます。
そして、彼らが持っていたAffidavitは何と英語の辞書を3冊重ねたくらいの厚さでした。それまでのメールのやり取りが全て添付されている。けれども全てスペイン語・・・そして、証拠となる重要な所、弁護士Cにとって不利な箇所は全て消されていました。
かたや、素人の私たちは、裁判所から渡されたAffidavitフォームに記入しただけの簡素な5枚のみ。
相手が作ったAffidavitについて、異論があれば述べ、ヒアリングで主弁護士(裁判官ではないのだそう)に、判断をしてもらいます。
そこで決着がつかない場合、初めて裁判に進むのだそうです。
ヒアリング当日、久しぶりに弁護士Cに会いました。
なにせ、相手は、弁護士事務所に勤める弁護士なわけで、その移民弁護士Cは、若いアシスタント?弁護士を連れてきていました。
自分に都合の悪い情報は消してしまい、してない仕事をしたといい、よくもそんなことが出来るなと、全て証拠を持って、ひとつひとつ突いてきました。
弁護士Cの答え→重要な情報ではなかったので、必要ではないと判断した。
(旦那さんの出生証明書の翻訳)
弁護士Cの答え→6月付の翻訳書類
弁護士Cの答え→沈黙
弁護士Cの答え→書類をアップロードしたが、保存できなかった。
弁護士C→沈黙
弁護士C→ミスではない。
全てにおいて、明らかにこっちが勝利!だったんだけど、口げんかに勝っても仕方が無い。目標はお金を取り返すこと。
そこで、簡易裁判のマスター(主弁護士)が言いました。
「これから先はお金のかかる話になる。出来ればここで話して解決できるのが一番いい。移民申請の件で訴えるというのはとてもレアなケースなので、もし良かったら、スペイン語で話して。それで解決するなら。」
というのでスペイン語で話し出そうとすると、元弁護士が、たどたどしい英語から水を得た魚のように流暢なスペイン語を話し出した。
弁護士C「何がウソだって言うんだ。ウソなんて言ってないじゃないか。」
旦那「僕の奥さんが申請する時に、こっちは既に僕自身の書類は翻訳済みで、その上でお願いしますねって言ったのに、頑固に言うこと聞かなかったでしょ!」
私「私たちはあなたが信用できなかったので事前に自分たちできちんと調べてました。そしたら、案の定、旅行に行ってしまって、挙句に申請資格がないとか、ウソを並べ始めましたね。」
弁護士C「なぁぁにを言ってるんだ。」
旦那「しかも、今回のAffidavitだって、かなりの情報操作や、都合の悪い事は一生懸命隠そうとしてる。移民申請であなたにミスされても、誰も訴えないのは当たり前だ!外国人がカナダの法律をわからないことをいいことに、あんたは移民弁護士というポジションを利用してるんだ!」
弁護士C「全て事実だ!」
ラチ開かなそうなのが理解できたのか、マスターが話し出す。
「では、時間も無いので次は裁判所ということで次の行程を説明します。
まずフトコロが痛い話をすると、コストは裁判所を借りる費用2000ドル、いやもしかしたらそれ以上かかります。それは裁判に負けた方が全額払うというわけではなく、次の裁判でのマスターが、あなたは〇%支払って下さい。あちらは〇%負担します。という感じで、マスターが負担金額を決めます。もちろん勝った方が負担額は少なくなるでしょう。そして、さらに法廷弁護士を雇わなくてはなりません。法廷に出る前に2回ヒアリングがあるので、そこにその法廷弁護士、法廷通訳の参加も必要になります。法廷弁護士は最低2000ドル、法廷通訳3000ドル、そして今回の簡易裁判での異議は次の訴状に書いてください。」
これが、ヒアリングで言われた内容でした。
そして、すごく気になった、何度も言われたことが
「まぁ、移民問題で訴えるというのは初めてのケースで、今まで聞いたこと無いのでやってみないとわからないですが・・・」
つまり、そういうことなんです。
移民に関することで、騙されている人なんてそこら中に沢山いるのに、結局泣き寝入りするしかないわけなんですよね。
私がここまでやったことは、全て無料です。これ以上進んだら、お金がかかる範囲に入るので、あとは自己責任ということになります。
まとめ -お助けリンク付き-
私が支払ってしまった金額は$3000。
その他、仕事もしてないのに要求されていた成功報酬が$1000。
この時のヒアリングで話を聞いてくれたマスター弁護士は、たとえ勝ったとしても、費用は100%相手もちということは無いと言っていました。開き直っている態度に、本当に腹が立ったので、3000ドルが返ってこなくても裁判したいくらいでしたが、なんだか勝っても倍くらい(つまり6000ドルくらい)払わないといけない感じがして、泣く泣く断念しました。
- 法廷賃貸料2000ドル、もしくはそれ以上
- 弁護士費用3000ドル、もしくはそれ以上
- 法廷通訳3000ドル、もしくはそれ以上
その他、訴状準備時間など、かかるお金はいっぱい。
あなたは、これをかけてやる価値があると思いますか?
こちらにもしかしたら、助けになるかもしれないリンクを張っておきます。
移民問題に限らず、今後何か契約をする時に、ここで一度検索をしてみよう。
もし何か問題を起こして、訴えられていればここにヒストリーが出てきます。
ちなみに、裁判までお金が無くて行けなかった私の名前も、検索結果に出てきました。
ここはマニトバの弁護士をまとめる団体。
この存在を知らなかったので、まだ利用してないですが、ちょっとここに送ってみようかなと考え中です。