時給いくらか聞いても大丈夫ですか?
日本人だけではないんですけど、移民権取りたい一心で、契約書も交わさずに働き出してしまう人が後を絶ちません。
まずは働き出さないと、移民プロセスって何も手が付けられないですからね。
わかるのですが、自分の身もきちんと守りましょう。
小さな職場ほど、移民申請する段階になってもめてる人が多いです。
そしてそういうところで働いている人に限って、法的処理も何も出来ない状態なんです。
法的処理?なんだか、穏やかじゃないなぁ。。。。
なんて言っている場合ではありません。私も裁判所に行ったことありますが、実際裁判をするとお金がかかりますので、何かされたからと裁判所に行くわけではなく、その前段階で、法的処理が取れる状態にしてあると、相手もそんなに酷いことはしてこないですよ。
ここでは、採用された時に確認すべき書類、お給料をもらった時に確認する給料明細についてお話しします。
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採用された時に交わす、雇用契約書(Employment agreement)
契約書の中に、以下の項目が記入されていることを確認し、もしなければ質問しましょう。ジョブオファーレターでもこの3点は確認すべき事項です。
- 労働契約の期間
- 労働契約の時給
- 就業のポジション名、簡単な業務の内容
他のことも書いてあるべきなのですが、最低この内容が書いてあることを確認しましょう。賃金の支払い方法や、昇給に関することは小さな会社ほど口で説明されることが多いです。契約書内に賃金支払い方法や、退職時に関する事項などがきちんと明記されている場合は、きちんとした会社だと言えるでしょう。
以下の内容が書かれていない場合は口頭で聞き、担当者の目の前で契約書内にメモしましょう。
- 昇給に関する事項
- 賃金の支払方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項
- 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
- 始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交替制勤務をさせる場合は就業ローテーションに関する事項
昇給に関する事項
もしまだ移民権を持っていない場合は、目的は「昇給」ではなく、雇ってもらって働き出すことが重要です。
明確にするために聞いてもいいのですが、確認するのは出来れば働き出して少し経ってからの方がいいかも。
賃金の支払方法、賃金の締切り・支払の時期に関する事項
これは確認すべき事項です。もし書いてなければ、口頭で確認しましょう。
採用された後にSINナンバーやお給料振り込みの為の銀行情報を聞かれます。
支払い時期はカナダでは、2週間ごとの支払いが最も多く、たまに1週間ごとに支払う会社もありますし、日本のように1か月毎に支払う会社もあります。
退職に関する事項
カナダでは2weeks noticeといって、退職したい時は2週間前に辞めることを伝えるのが一般的です。しかし、会社によって違う場合がありますので、確認しましょう。
一般的な労働条件
交通費
日本と違って、支給されないのが普通です。たまに社用で、何か荷物を運ぶ、セミナーに参加するなど、バスや自分の車を利用して移動しなければならない時があります。そういう時は、「交通費をどのように請求したらいいですか?」と、きちんと確認しましょう。
Are you going to give me bus ticket? バスチケットもらえますか?
※Do you pay for bus ticket?でもいいけど、なんだか「pay」を使うといやらしい感じかなと思って、payを避けてみました。
Can I just take a photo the kilo meter? メータの写真を撮っておけばいいですか?
※車を使っている方は、払ってもらう前提で、「じゃぁメーターの写真を撮っておけばいいよね?送るからね~」みたいな感じで、聞くといいでしょう。ちゃんとしている会社は、行き出発前のメーターと、帰り到着後のメーターの写真を撮って送ってね、x0.6で計算して支払うから。とか、明確に言ってくれます。
労働時間について
カナダでは、1日8時間、1週間で40時間が基準労働時間になります。これを超えた場合は、8時間以上はお給料の1.5倍、12時間を越える場合は給料の2倍が支払われなければいけません。
この基準、カナダでは結構守られていると思います。終業10分前になると、ソワソワして片づけだす人も沢山いますよね!(笑)
しかし、雇用契約書を出さない会社に限って、この辺は全く守られません。
すぐに、こちらに駆け込みましょう。Service Canadaに直接、足を運んでもいいです。
私がホテルでハウスキーパーとして働いていた時
ハウスキーパーとしてフルタイムで雇われると、毎日決まった部屋数を渡されます。私の時は毎日16部屋、1部屋30分でお給料を計算されました。(ブラックの予感)つまり、部屋がすごく汚くて1部屋にすごく時間がかかって、12部屋しか終わらず、9時間働いたとします。
普通ならチェックイン、チェックアウトもしているので、9時間分のお給料が支払われるはずですが、12部屋しか終わらせていないという理由で12部屋x0.5時間=6時間しか払ってもらえませんでした。
以前のブログにも書きましたが、この元上司は同じ場所でまだ働き続けていますが、意地悪する為に生きているようなそういうことに関しては飛びぬけて賢い人というのが存在します。この件の場合はきちんと理由付けしてあって、12部屋しか終わらせてないので、9時間かかろうが、12時間かかろうが、あなたが悪い。と。こういう場合、そのまた上の上司に相談しに行くか、政府機関へ行くべきです。
私はこの件に関しては、出来ないあなたが悪いと言われると、確かに私が悪いかも・・・と思ってしまう方だったので、"メモしていなかった"為、支払われませんでしたが、誰かが通報したのか、何年か後に大問題になり、本部から人事が飛んできて全て管理されました。
それでも、その元上司は、「今ここには私しか管理職がいなくて、私があなたの上司なんだから、本部が言うことは関係ない!」と、以前のやり方をそのまま通しているようですが、いつまで続くのでしょうかね。
休憩時間について
1日5時間以上働く場合、30分の休憩をとることが義務になっています。
労働基準法
自分の身を守る為にも、一応、眼を通しておきましょう。
カナダの労働基準法に関する、CICのウェブサイト
Employment Standards Legislation in Canada
しかし、リンク切れしている箇所が多いようなので、実際の法律のページはこちら↓
実際、法律が明記してあるページはこちら
チップについて
サービス業、レストランなどではチップというものが発生します。
もし、あなたがレストランを利用した場合、何%かのチップを支払う習慣が、カナダにはあります。
そのチップは、サーバー(ウェイター/ウェイトレス)や、お店で働いている人たちの利益になります。
このチップの分け方は、オーナーによって様々です。
- 自分が担当したテーブルは100%もらえる場合
- 一度、全てのチップを集めて、パーセントで分ける場合
- 全てお店側が徴収してしまって、貰えない場合
3番目の全くもらえない場合というのもあるようですが、法的にチップは、給料以外の収入なので、雇用主にゆだねられるようです。
しかし、チップを支払うからと最低賃金が守られないのは違法になります。
※働き出す前に確認をしましょう。
2018年10月1日に法改正があり、2019年8月現在、マニトバ州の最低賃金は$11.35です。
2019年10月1日より、$11.65になります。
クレームをしたい場合
職場がブラックな場合、各州のクレームする場所はこちら
人種差別とか、明らかに長時間労働、賃金未払いみたいな状況でないと、対応してくれるのか期待薄な感じですが(実際クレームして経験済)、とりあえずレポート出しておいて、それが積み重なれば将来対応してくれるかも?みたいな感じです。カナダ政府は何かとレポートするのが好きみたいで、あなたが質問する前に必ず、あなたに対しての怒涛の質問があり、職員さんは毎回一生懸命レポートを作っているし、積み重ねれば何かが咲くと信じたいです。
Manitoba
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Alberta
Saskatchewan
Yukon
Quebec
まとめ
権利が守られない日本と違って、カナダでは人権、権利についてとても明確で、特に「差別」についてはとてもうるさいです。
あなたが雇われる側でも、自分の権利を主張することはとても大切です。問題になると本当にやっかいなので、どこまで自分の権利を主張できるのかということを確認する為にも、法律を少しだけ知っておくことは大切です。