人生変えたい!と思ってカナダにやってきて、時間かけて準備して、頑張って学校行ってワークビザ取得して、働き始めてあとは移民申請を頑張ろう!と思ったら、日本にいた時より酷いブラック企業で働いてた・・・。
珍しいことではないようです。
このようなツイートをしたら、とても反響がありました。経験したことがある人が沢山いるということでしょう。むしろ、普通の扱いだったらラッキーだね~と言われるくらいww
今回は、私たちがカナダで働くときに得られる権利、防衛の仕方をお話しします。
聞いてて疲れてくるんですが・・・カナダの日系企業は、本当にヒドイ。日本と欧米の悪い所をいいとこどりです。サービス残業とか、日本の当たり前をカナダでも要求するのに解雇通知はカナダ式。ビザ出すよと体を要求されることも少なくない。せっかくカナダに来たなら日系企業に近づかない方がいいよ。
— beavernetwork@カナダ移住計画 (@beavernetwork) October 23, 2019
Contents
基本的な雇用の法律
労働時間、最低賃金、病気の日、休暇、退職金など…これらすべての項目は、雇用基準として書かれています。これらは、職場での権利を法律によって守る、最小基準になります。
カナダの90%の労働者は、州または準州の雇用法によって保護されています。各州および準州にはそれぞれ州ごとの法律があります。雇用基準法のポスターを、この法律の対象となる職場の従業員の目の前に配置することが義務付けられています。あなたの職場にはありますか?
そのほかの10%にあたる労働者は、連邦規制のある場所で働いています。あなたが連邦規制のある場所で働いている場合、あなたの雇用はカナダ労働法によって管理されています。
よく問題になる事項をあげていきます。
人種差別による不採用
もちろん、採用側もバカではないので、声を大にしてあなたは日本人だからダメとか言ってきません。そしてカナダでは「人種差別」というのは重罪なので、明らかな人種差別はしてこないでしょう。しかし、人種差別と感じるようなことは色々な場所であります。
なぜかオフィスで働く人がみんなカナダ人で、工場で働く人はみんな移民という感じです。
人権を守るための法律、カナダ人権法は、性別、人種、民族、年齢、その他多くの理由に基づく差別を禁止しています。 1985年に施行され、その都度、更新もきちんとされています。もう1つの人権のための法律は、カナダ司法省の傘下にある雇用衡平法です。募集広告に掲載の時点で、
- Women(女性)
- people with disabilities(障害を持つ人)
- Aboriginal people(アボリジニ)
- visible minorities(マイノリティだとわかる見た目か)
なのかを聞かれ、履歴書に書く場合があります。この法律は、4つの「指定グループ」の権利を保護することを目的としています。政府機関に近いか、きちんとしている会社ほど、これを書いてくださいと書かれてることが多いように思います。
ホームステイ先のカナダ人のお父さんは、自分の息子が就職が決まらない為か、
- アボリジニ
- 障害を持つ人
- 女性
- マイノリティ
- そして、最後にカナダ人
こんなんだから、カナダなのにカナダ人は仕事が決まりにくい。と言っていました。移民は決してカナダ人より優先されているとは思っていませんが。
ハラスメント
セクハラ、パワハラ、モラハラ・・・いろいろありますが、特に日系で多いのはセクハラ、カナダの会社で上司が移民の場合に多いのがパワハラかなと思います。
Human rights Agenciesというものがあり、こちらから人権侵害を受けたとして、レポートすることが可能です。
「パワハラが多いので、新しく法律ができました」の方でもお話ししたのですが、ここで難しいのが、どうやってそれをハラスメントとして州、または国に認めさせるかです。証拠があるのが一番いいので、会社でのメールのやりとりは英語でやっておくと、証拠のひとつになるので楽です。
私は、ハラスメントではなく、チリ人弁護士に騙されたときに、メールのやり取りを全てスペイン語でやったために、そのメール内容を証拠に裁判所に提出するために大量の翻訳をしなければならない⇒面倒くさい・・・となったことがあります。
ここはカナダなので、やはり後々のことを考えて、やりとりは英語にしておいたほうがいいです。
働く上で守られていること
カナダでは、州ごとに最低限の就労規則というものが設けられています。詳しくは、こちらのEmployment Standardより、あなたのお住まいの地域をクリックして確認してください。
州、または国で決められた最低限の就労規則を守れていない会社はひとつの訴える為の判断基準になり、「最低限の規則」なので、訴える時もわかりやすく言いやすいと思います。
働く場所が安全か
カナダでは、労働者が安全な場所で働く権利というものがあります。
通常、工場であれば、安全確保について取り組んでいるところがほとんどかと思いますが、これはオフィスワークでも適用になります。また上司から指示されたことでも、あなたが、それは安全ではないと判断した場合は、なぜ安全でないか理由を説明し、その仕事を断ることができます。それを断ったからといって嫌がらせを受けるようであれば、ハラスメントとして訴えることができます。また、職場が安全でないことがわかったらこちらへレポートすることができます。
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採用前、採用後の書類関係の違法行為について
SINナンバー
応募書類
仕事に応募したときに、申請フォームなどでSINナンバーを書く場所がある場合があり、いかにも書かないと採用してもらえないような感じですが、そこは空欄にして問題ありません。採用前にSINナンバーを聞かれた場合、違法です。
電話面接
応募して、実際の対面面接前に電話面接などで電話が来た時に、
「あなたの安全上、SINナンバー全ては言わなくてもいいので、最初の番号だけ教えてもらえますか?」
と言われることがよくあります。
あなたの安全上・・・とか、あなたのことを思って話しているように聞こえますが、面接相手は、あなたのビザステータスを確かめています。
ワークビザなら最初の番号は「9」、移民権保持者は「6」なんです。
なので、ワークビザを持って就活をしていて、こういう風に聞かれた場合、その会社はワークビザの人を雇いたいとは思ってないので電話を即切りしてもいいかもしれません。
やってる行為が、グレーゾーンなので。
パスポート、ビザの取り上げ行為
ここまでくると論外かもしれないですが、実際に行われているようです。
もしパスポート、ビザを取り上げられて働いている場合は、速やかにHuman rights Agenciesに連絡し、州政府、カナダCICにも連絡しましょう。
労働契約書
契約書がないまま働きだすことは、違法です。
最低限以下の事項が書かれた内容の労働契約を交わして、紙にサインをして、受け取ってから就労を開始しましょう。
- 仕事内容詳細
- 労働条件
- 1週間に最高何時間働くのか
- お給料の金額
- 給料日は週ごとか?月ごとか?
違法なのはわかってるけど、移住するためにレターが欲しいので。。。
みんな、だから頑張ってしまうんですよね。そして企業側は調子に乗る。
しかし、最初の段階で気づいておけば、あとで対処の仕方はいくらでもあります。会社は一つではないですし。
ビザの有効期限が少なくなって問題が大きくなってからでは、いくらエージェントでもヘルプできる場合とできない場合があります。
ダメだと思ったら、すぐ切ることは自分の身を守るうえでも大事なことです。そのような会社は辞めてしまいましょう。
カナダで就活する前にこれを一読しておくと、早めの対応が可能かと思います。
自分を大事にしましょうね。