日本人は国籍を2つ持つことを許されてないですが、沢山の国の人が国籍を2つ持てるようです。
私もゆくゆくは市民権を取りたいなと思っているのですが、カナダに住んでて、永住権のいいところ、市民権のいいところを教えて下さい。
今回は、このような疑問にお答えします。
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カナダ永住権を持つと何が得られますか?
まず、永住権を取る為に、それなりのプロセスがあります。最近ではPNPプログラムという比較的永住権を取得しやすいプログラムがどの州にも存在する為、そのプログラムで永住権取得を目指して、カナダで合法的に就労します。しかし、合法的に就労する為には労働ビザが無いと働けません。労働ビザを取得する為に、学校へ通う人がとても多いです。
永住者になると、永住権(PR)カードというものが発行されます。 PRカードは、基本的には米国のグリーンカードと同等レベルのカナダ版です。
カナダの永住者になると、以下のような多数の権利が与えられます。
- カナダのどこにでも住み、働き、勉強する権利。
- 医療保険、年金制度を含む、あらゆるカナダ国民と同じ社会的制度を利用できる権利。
- カナダの市民権を申請する権利。
- 公立学校に通う権利。
- 学費が安くなる。(インターナショナルステューデントの約1/3)
このような権利を得ることが出来ます。ほとんど、カナダ市民と変わらないですね。
では永住権を取得しても得ることが出来ないものは?
- 選挙権がありません。出馬も出来ません。
- カナダのパスポートを持つことはできません。
- PRカードは5年ごとに更新しなければなりません。
永住者としてカナダ国外に住むことが出来ますが、5年のうち半分はカナダに住んでる必要があります。もし、それよりも長い間カナダ国外に居住していた場合、永住権を執行するかもしれません。(例外あり)
カナダ市民権(カナダ国籍)を出来ること
永住者は、一定の条件(※1)を満たすと、市民権を申請することが出来ます。帰化したカナディアンとして、以下のことが出来るようになります。
- カナダのパスポート申請できる。
- カナダの政治に参加できる。
- PRカードの5年ごとの更新をしなくても良くなる。
※1 永住者になってから過去5年で1095日以上カナダに滞在していること
日本人は、国籍を1つしか保持できませんね。
その為、どちらかというと日本国籍を保持する為に5年ごとに更新しながら移民権を持ち続けている人が多いようです。
永住権保持者のみが利用できる制度があり、これは市民権を持つカナディアンや、移民権から既に市民権を取得してしまった人は得られない権利というのが存在します。実際、カナダ人から怒りを買ってるのは、この辺が原因なのではないでしょうかね。
知ってる人は利用している、永住権保持者の特権(市民権保持者は無料ではない)
- 多くのアソシエーション、例えばイミグレーションセンターなど移民関係のサポートグループが行う就職関連サポートを利用できる
- 永住者用の英語クラスを無料で受講できる
- 永住者用のフランス語クラスを無料で受講できる
2重国籍を持つことが出来る友人たちの中には、もう既に市民権を申請出来るけど、こういうメリットを失いたくないからという理由で、PRカードの更新をしないわずらわしさを考えても、これらの無料サポートは捨てたくないと市民権を申請してない人も1/3ほどいます。
気になる病気対応
若いうちは気にならないと思います。
しかし、35歳も過ぎると、健康診断の一つくらい受けたくなってきます。日本では、会社勤めしていれば1年に1度、健康診断がありますね。そういうものが一切ないので、カナダ在住者だけではなく一般的に海外在住者は、日本に帰ると人間ドックを受ける人が多いです。いわゆる健康診断ですね。カナダで市民権を取ってしまうと、日本の市民権は失う=簡単に病院に行けなくなるという問題が出てくるのではないでしょうか。
海外在住者はもし一時帰国で帰った場合、国民保険に加入することが出来ます。(地域によっては1か月以上滞在しなければ加入できませんというところもあります。)人間ドックは定価なので、国民保険に入っていても、入っていなくても金額は変わらないと思います。
しかし、日本人でなくなると、面倒なことが出てくると思います。その辺も考慮に入れた方がいいかもしれませんね。
結局は、個人の選択です。
日本のパスポートは、カナダのパスポートより強いとはいうものの、カナダというのはアメリカの隣りで、アメリカ渡航の際に日本のパスポート保持者が提出しないといけないものを、カナダパスポート保持者は提出しなくてもいいというメリットがありますね。お隣りさんなので、やはりカナダのパスポートを持ってると、空港でその力を発揮しますね。
空港を通過するたびにカナダのパスポートが欲しい!と思ってしまいますが、日本にそんなに沢山帰りたいと思ってるわけでもないから、問題ない気もしますが、やっぱり日本人として、自国に自国民として入国できなくなるって思うと踏ん切りを付けるのが難しいですね。